M&A体験記

第21話 クロージングまでにすること

第21話 クロージングまでにすること

ハンズオンしてくる次期社長との面談

契約書のやり取りと同時進行でやることが増えてきた。
ほとんどがHRCファンド吉田さんとの共同作業。

 

まずは弊社にハンズオンしてくる新社長との初顔合わせ。
吉田さんと一緒に入ってきたのはメガネがお洒落な寺西さんである。
45歳の私より5歳上の50歳。ジャケットの上からでもガッチリしているのがわかる。

IT系やゲーム系の会社を経て、今はEC会社の経営企画をしているという。
M&Aや財務などが専門分野。
今後は私が会長兼CEO、寺西さんが社長兼CFOとして二人三脚で経営していくことになる。これから一緒に経営していくのが楽しみに思った1ラウンドでした。

SPC(特別目的会社)の設立

同時進行でSPC(特別目的会社)が設立される。
今回は税務上の観点からSPCはタックスヘイブンであるケイマン諸島での設立となった。
新しいSPC会社の名前は「マーズ」、代表へはHRC社のファンドマネージャー谷津さんが就任する。谷津さんに「マーズ」の名前の由来を聞いたが意味はないらしい。
まあSPCは合併前提で作った特別目的会社なのでなんでもいいのだろう。

 

LBO融資

設立したばかりのSPCLBO融資する銀行と協議。当初は弊社のメインバンクであるM銀行が手を挙げた。しかし先述のDDの際に弁護士が付けた難くせのが表明保証に入っていることを懸念しLBO融資を断ってきた。まあノンリコースローンだから慎重になるのも良く解かる。

ただでさえ設立がケイマン諸島ということで難色を示す銀行が多い中、外資に強いH銀行がLBOでの融資を付けてくれた。
H銀行はクライアントに多国籍の船会社が多いので問題ないということでLBO融資は解決した。

金融に長けたハンズオン人材を連れてくること、タックスヘイブンでSPCを設立すること、またそのSPCに銀行からLBOを取りつけること。やっぱファンドはやることが違うな~と感心しながら合併作業に入っていった。

 

ABOUT ME
hmandacom
20代で創業し二十数年、会社は右肩上がりに成長。 順風満帆なある時、次の目標達成のため引退を決意。 さまざまな方法を考えた結果、M&Aでファンドに事業譲渡。 現在は引継ぎも含め、会長として在任中。 社長を退いた後も会社は増収増益を続けている。 投資と遊びでセミリタイア中の筆者がM&Aをやってみて 良かったこと、悪かったことをつぶやいています。