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第14話 意向表明とデューデリジェンス
■意向表明
TOP面談後から数日。
2番目に面談したP社から意向表明が届いた。
意向表明とは「当社は御社の買収に興味があります」と書面で意思表示するもの。
法的拘束力はないが相手の本気度は分かる。
意向表明をもらうと次のプロセスはデューデリジェンス(以下DD)へと続く。
■デューデリジェンス(DD)
DDとは「買収監査」のことで投資対象の会社を詳細に調査すること。
資産や経理を調べる財務DD、契約書や登記、定款などのチェックは法務DD、
ビジネスモデルや収益性を調べるビジネスDDの3つがあるという。
長丁場になるというので前日はお酒もほどほどにして早く床についた。
DD当日、早めに藤波さんオフィスでリハーサルがてら打合せ。
時間10分前には先方もやってきた。
P社2名のM&A担当者と経理部長&課長。
外部からは弁護士4名と公認会計士2名とコンサル1名、税理士1名、合計12名!
そんなに集まるの???
名刺を見ると有名どころの弁護士事務所とコンサル会社、会計事務所だ。
さすがは上場会社、本気度が違う。
全員と名刺交換をし、私を取り囲むようにコの字式にならんだ机に座る。
圧迫感がハンパない!
まずはビジネスDD
事前にビジネスモデルは伝えてるが、商流やマーケット、今後の展開などを
ヒアリングされる。
以前に作った事業計画書の実現性や各スタッフの役割までに話が及ぶ。
それを聞きながら弁護士や会計士たちが次の質問を考えている。
次に法務DD
過去にトラブルや訴訟になってことはないか?未払残業はないか?
ビジネスモデルについて非合法なところはないか?イリーガルな商品はないか?
商標の権利関係など。
あと契約書についての質問が多い。
経営者が変わると取引先との条件が不利になるCOC条約なども丹念に調べます
最後は財務DD
ビジネスDD,法務DDのヒアリングを聞きながらお金の流れをチェック。
財務と経理や税務のアラ探しといったところだ。
社長が愛人を社員にして給料やマンションを用意してるケースや、簿外の
かくれた債務、脱税などがあぶり出されるらしい(笑)
かなり事細かなエビデンスと説明が求められた。
どんだけ~
すべてのDDに言えることだが、少し踏み込んだ話や答えにくい話も多い。
ていねいな口調の割にこちらが嫌がる質問などもブッこんでくる。
それを上手くあしらいながら的確に答えてくれるのが藤波さん。
本当に頼りになった。
10時から始まったデューデリジェンスは休憩をはさみながらも15時まで続いた。
途中、P社の経理部長とMA担当が居眠りをしてるのを横目に見ながら私と藤波さんは説明に誠心誠意応じた。
とても長く心身ともに疲弊した一日だった。
こんな出来事を相談したり、気持ちを共有したりできないのもM&Aの辛いところの
一つである。
まあ一歩前進か。
今の現在地
1.アドバイザーの選定
2.売却する戦略を立てる
3.企業の概要書を作る
4.ノンネーム(匿名)で打診
5.候補先と秘密保持契約締結
6.詳細資料提示
7.トップ面談
8.意向表明
9.DD(デューデリジェンス) ← 今ココ
10.最終条件交渉
11.契約・クロージング
12.PMI(統合プロセス)
第15話に続く
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